齋藤歯科医院が大切にしていること


齋藤歯科医院

当院は、昭和57年(1982年)に新潟市本馬越に開院しました。当時は小児のう蝕(虫歯)が未だコントロールされておらず、歯周病に関しては一般の方に認知されていないような時代でした。そのため、一般的に歯科医院への通院は「削ってつめる」「ダメになったら歯を抜いて入れ歯を作る」といった治療のみで、予防のためのブラッシング指導や歯周病治療などはまったく行われていませんでした。

 

そんな中、当院は開院当初から、細菌のコントロール(プラークコントロール)をベースとし、ブラッシング指導を含めた歯周病治療による歯の保存と、噛むことを中心にした機能の回復に努めてきました。また、口腔内の状態は、生活習慣や環境の変化、加齢変化に伴い変化するため、治療後の維持管理(メンテナンス)を重要視してきました。

 

現在では、口腔や顎(あご)の健康が全身の健康に大きく関わることが科学的に明らかになっており、メンテナンスを通して顎口腔(がくこうくう)の健康の維持、QOL(生活の質)の維持向上に寄与したいと考えています。

 

当院では患者さんに必要となるものが個人個人異なると考えており(下方の【顎口腔の健康】に詳細)、歯科衛生士を担当制にすることで、きめ細かな説明、治療、メンテナンスを行っています。


【顎口腔の健康】

平成元年(1989年)から厚生省(当時)と日本歯科医師会では『80歳で20本の歯を残そう!』の掛け声のもと”8020運動“を展開してきました。当初は達成者が国民の10%にも達していませんでしたが、現在では国民の37%が達成しています。また小児のう蝕予防活動を通して12歳時のう蝕経験歯数(未治療の虫歯と治療済みの歯の合計)は減少し、新潟ではフッ素洗口の普及拡大もあり12歳時のう蝕経験歯数は1本以下で、現在まで全国1位を維持しています。

 

しかし、う蝕は減少しているにもかかわらず、直近の全国歯科疾患実態調査では40代から歯牙が喪失していく傾向にあまり変化は認められません。これにはいろいろな原因が考えられますが、治療後の顎口腔の健康維持には加齢とともに細かな配慮が必要であることを意味しています。

 

また最近では、下記のようなことが顎口腔の健康維持に大きく影響することが分かってきています。

  • パラファンクション:夜間の歯ぎしりや日中の歯牙接触癖(TCH:テレビやパソコン、スマートフォンを見るときや、何かに集中しているときに上下の歯を接触させてしまう癖)
  • 全身的な整形外科的障害:首・肩が痛い、腰や膝が痛くて歩けないなど
  • 睡眠障害(睡眠時無呼吸症候群):夜中に目が覚めてしまう、朝起きてもスッキリせず日中も眠たい
  • ストレス

これらには個人差があるため、日々の生活習慣や加齢変化とともに見定めた上で、顎口腔の健康を考えていくことが必要であると言えます。